「副業解禁」の流れを受けて本業の傍らで介護の仕事に携わる人が増えています。
「週末だけ働きたい」「夜間専門で稼ぎたい」「単発バイトで気軽に」など、ライフスタイルに合わせた働き方が選べるのが介護業界の大きな魅力です。
介護は人の手によるサービスの最たるものであり、AI時代でも代替が難しい分野。そのため人手不足が深刻で、副業人材にも門戸が広く開かれています。でも、「自分には何が向いているの?」と悩む方も多いはず。
この記事では、サラリーマン、主婦、定年後のシニアにも対応できる副業介護の選び方から始め方まで、現場の生の声を踏まえて徹底解説します。
「介護」と「副業」の相性は抜群!その理由とメリット

介護業界は今、深刻な人材不足に直面しており、「週1日だけ」「土日だけ」などの働き方を受け入れる体制が整っています。副業としての介護は、単なる収入源以上の価値を持つ可能性を秘めています。
人手不足の介護業界が副業人材を歓迎する背景
日本の高齢化が加速する一方で、介護業界の人手不足は慢性化しています。厚生労働省の推計によれば、2025年には約34万人の介護人材が不足すると言われています。この背景から、多くの介護施設やサービス事業所では「常勤でなくてもいい」「週1日からでもOK」といった柔軟な勤務形態を積極的に提示しているのです。
特に夜間帯や週末は正社員だけでカバーしきれないため、副業人材のニーズが高まっています。介護現場では「週末だけの戦力」「夜勤専門のプロ」など、限定的な時間でも確かな技術を持つ人材は大歓迎なのです。
副業介護を選ぶ人たちの3つの動機
副業として介護を選ぶ人には、主に以下の3つの動機があります。
- 収入アップのため:本業の給与だけでは足りない生活費を補填したり、将来のための貯蓄を増やしたりするため。特に夜勤や訪問介護は単価が高く、効率よく稼げるポイントです。
- スキルアップと将来の安定のため:「介護福祉士」や「ケアマネジャー」などの上位資格取得に必要な実務経験を積むため。あるいは「いつか本格的に転職したい」と考えて、まずは副業から始める人もいます。
- 社会貢献とやりがいのため:「人の役に立ちたい」「誰かに感謝されるような仕事がしたい」という気持ちから。特に定年後のシニア層やボランティア精神の強い方に多い動機です。
実は、単に「お金のため」だけでは長続きしないのが介護の仕事。上記の動機が複合的にあるほど、副業としても充実感を得やすくなります。
本業との両立がしやすい!介護の多様な働き方
介護業界の大きな特徴は、勤務形態の多様性です。「朝だけ」「夜だけ」「週末のみ」「月数回」など、自分のライフスタイルに合わせた働き方が選べます。
例えば平日は一般企業で働くサラリーマンなら、週末限定や夜勤専従といったスタイルが可能です。子育て中の主婦なら、子どもが学校にいる時間帯だけの短時間勤務や、スポット単発での勤務が両立の鍵となるでしょう。
さらに、夜勤1回で1万5000円以上になるケースや、訪問介護の時給が1500円を超えるなど、限られた時間で効率よく稼げる点も副業としての魅力です。
あなたの生活スタイルに合わせた副業介護の選び方

介護の副業と一言で言っても、実にさまざまな働き方があります。自分の生活リズムや得意分野に合った選択ができれば、無理なく続けられる可能性が高まります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
週末だけOK!土日祝限定の介護バイト
こんな人に向いている
平日は本業がある会社員や学生、週末のみ稼ぎたい人
仕事内容
介護施設やグループホームでの介護業務全般(食事・入浴・排泄介助など)。デイサービスなら活動補助や見守りなど。
収入目安
時給1,000〜1,500円程度。月4〜8日程度の勤務で月収3〜10万円が目安。
メリット
平日の本業に影響を与えず副収入が得られる。職場によっては「土日だけ」の求人も多数あり、一般企業で働く人でも無理なく両立可能です。
デメリット
休日が丸々仕事になるため、プライベートとの両立が課題に。また土日は常勤スタッフが少ない職場も多く、初心者には負担が大きく感じることも。
実際に都内の特別養護老人ホームでは「土日祝のみ大歓迎!週1日〜OK」という求人が掲載されており、未経験から始める人も少なくありません。土日限定のパートで、平日の会社勤めとの両立を図る40代男性などは「週末の数時間だけなら家族との時間も確保できて、無理なく続けられる」と話しています。
夜勤専従という選択〜少ない日数で効率良く稼ぐ〜
こんな人に向いている
- 本業が日勤の方で夜間に働ける体力がある人
- 効率よく稼ぎたい人
- 体力に自信があり、責任感のある人
仕事内容
夕方から翌朝まで施設に泊まり込んでの介護全般。巡回や排泄介助、体位変換などが主な業務。夜間の緊急対応も任される。
収入目安
1回あたり15,000〜20,000円程度。月に4回入れば6〜8万円の収入に。
メリット
短時間でしっかり稼げるため、副業としては効率的。月に数回のみの勤務でもまとまった収入が見込めます。深夜割増もあるため時給換算では昼間より高くなるのが一般的です。
デメリット
体力的負担が大きく、生活リズムが乱れやすい。また夜間は少人数体制なので責任も重く、未経験者にはハードルが高め。本業との連続勤務には注意が必要です。
千葉県のある特別養護老人ホームでは「夜勤専従パート・日給17,000円・週1回〜OK」という好条件で募集をかけています。夜勤専従として働く40代男性は「平日は一般企業で働き、月に2回の週末夜勤で家のローン返済に充てている」と語ります。短時間で効率よく稼げる点が大きな魅力です。
好きな時だけ働ける!訪問介護の登録ヘルパー
こんな人に向いている
- シフトの自由度を重視したい人
- 短時間でも高時給を希望する人
- 介護の資格や経験を活かしたい人
仕事内容
利用者の自宅を訪問し、生活援助(掃除・調理・買い物代行など)や身体介護(食事・入浴・排泄介助など)を提供。
収入目安
時給1,300〜2,500円程度(地域や内容により異なる)。1回の訪問で1〜2時間程度、月の訪問数により収入は変動。
メリット
自分の予定に合わせて「この日のこの時間だけ」といった極めて柔軟な働き方が可能。時給も比較的高めに設定されています。「本業の隙間時間だけ」「週1回だけ」といった働き方もできるため、副業との相性が抜群です。
デメリット
移動時間や待機時間が発生し、その分は給与に反映されないケースも。一人で訪問するため判断力や対応力が求められ、初心者には不安が残ることも。
東京都内の訪問介護事業所に登録する30代女性は「子どもが幼稚園に行っている間だけ働けるので、家事や育児との両立が可能」と話します。「好きな時だけ働ける」という自由度の高さが、多忙な主婦層などに支持されています。
朝晩だけの短時間OK!送迎ドライバーという選択
こんな人に向いている
- 運転が好きで得意な人
- 介護の身体介助は不安だが、高齢者と接するのは苦にならない人
- 朝や夕方の短時間だけ働きたい人
仕事内容
デイサービスなどの利用者を自宅と施設間で送迎する業務。乗降時の簡単な介助も含む。
収入目安
時給1,000〜1,200円程度。朝1〜2時間、夕方1〜2時間の勤務で月4〜8万円程度。
メリット
介護資格がなくても普通免許があれば始められる。未経験でも挑戦しやすく、身体介護よりも体力的負担が少ないのが特徴です。特に「朝だけ」「夕方だけ」という短時間勤務が可能なため、本業前後の時間を活用できます。
デメリット
勤務時間が短いため月収は限られる。送迎中の安全運転の責任が重く、また朝夕の決まった時間に拘束されるため、不規則な本業との両立は難しいこともあります。
大阪府のデイサービスでは「送迎ドライバー募集・週1日〜OK・朝のみ/夕のみ可・Wワーク歓迎」といった柔軟な条件を提示。60代の元タクシードライバーは「定年後も運転の腕を活かせる仕事として週3日の送迎バイトを始めた」と語ります。シニア層にも人気の高い職種です。
単発OKのスポット介護〜アプリで探す新しい働き方〜
こんな人に向いている
- 不定期に働きたい人
- 長期的な勤務は難しいが、空いた日だけ働きたい人
- 即日払いなど短期での収入を希望する人
仕事内容
介護施設での介護業務全般。1日単位や数時間単位での単発勤務。
収入目安
日給8,000〜12,000円程度(8時間勤務の場合)。夜勤だと15,000〜20,000円程度。
メリット
最短1日から働けて、即日払いも可能なケースが多い。「今月だけ稼ぎたい」「この日だけ空いている」といった不規則な副業スタイルにも対応可能です。面接や履歴書不要のサービスも増えており、手続きが簡潔です。
デメリット
安定した収入は見込めない。また即戦力としての技術が求められるため、基本的には介護経験者向け。未経験からのスタートには不向きな面もあります。
最近では「カイテク」「Ucare」など、介護の単発バイトを紹介するアプリも登場。スマホで簡単に仕事を探せるため、「本業の空き日だけピンポイントで働く」といった新しい働き方が可能になっています。30代の介護士は「本業の休みが不規則なので、空いた日だけアプリで単発バイトを入れている」と話します。
副業介護、どんな人に向いている?適性と心構え

介護の副業は誰にでも向いているわけではありません。単に「稼げるから」という理由で始めても、長続きしないことが多いのが現実です。ここでは、体力やコミュニケーション能力、運転スキルなど、自分の強みを活かせる職種選びのヒントを紹介します。
体力に自信あり派は夜勤で稼ぐ!
夜勤は副業介護の中でも「高収入」と「体力勝負」の両面を持ち合わせています。仮眠時間はあるものの、基本的には夜通し勤務となるため、体力への自信は必須条件。特に本業が日中にある場合、夜勤明けの体調管理が課題になります。
一方で、「短期間でしっかり稼ぎたい」という人には理想的な選択肢でもあります。夜勤1回で1.5〜2万円程度が相場なので、月に数回でもまとまった副収入になるからです。
また夜勤は少人数体制で勤務することが多く、判断力や責任感も問われます。想定外の事態にも冷静に対応できる精神力が求められるため、「介護の経験者」や「判断力に自信がある人」に適しています。
夜勤専従で週1回のペースで働く45歳の男性は「平日は会社員として働き、月2回の土曜夜勤で5万円の副収入がある。体力的には厳しい面もあるが、まとまった収入が得られるので続けている」と語ります。
人と話すのが好きならデイサービスがおすすめ
コミュニケーション能力が高く、高齢者と楽しく会話することに抵抗がない人には、デイサービスでの介護業務がおすすめです。
デイサービスは日中のみの営業で、レクリエーションやお話し相手となる機会も多いため、「おしゃべり好き」「人と接するのが好き」という人の強みが活きる職場です。また夜勤がないため生活リズムも崩れにくく、本業との両立もしやすい特徴があります。
特に「話を聞くのが得意」「いつも笑顔でいられる」という方は、利用者からも職員からも重宝される存在になれるでしょう。
デイサービスで週末パートとして働く35歳の女性は「平日のストレスが、高齢者との会話で癒される。お金以上に得るものが大きい」と感じています。
独立志向の人は訪問介護でスキルアップ
将来的に「独立して事業を始めたい」「キャリアアップを図りたい」という志向性がある人には、訪問介護の経験が有益です。
訪問介護(ホームヘルパー)は一人で利用者宅を訪問し、判断・対応するため、自立心や決断力が鍛えられます。また利用者一人ひとりの生活環境や状態に合わせたケアを考える力も身につくため、介護のプロフェッショナルとしての成長につながります。
「将来はケアマネジャーになりたい」「いつか自分で介護事業を始めたい」という方にとって、訪問介護の経験は貴重な糧となるでしょう。
現在は登録ヘルパーとして週2回訪問介護をしている42歳の男性は「本業の介護施設とは別の視点や技術が身につく。将来独立する際の経験値になると思って続けている」と話します。
運転が得意ならドライバー職がピッタリ
介護の仕事に興味はあるものの、「身体介助は自信がない」「でも高齢者と接するのは好き」という方には、送迎ドライバーの仕事が最適です。
普通免許があれば始められ、介護資格も基本的には不要。運転が好きで、高齢者の乗降時の簡単な介助ができれば問題ありません。特に定年退職後のシニア層や、元タクシー・バス運転手などの経験者にとっては、スキルを活かせる貴重な働き場となります。
朝夕の数時間だけの短時間勤務が基本なので、「早朝だけ」「夕方だけ」といった働き方も可能です。本業前後の時間を有効活用したい人にもピッタリと言えるでしょう。
ただし、送迎中の事故リスクには細心の注意が必要です。安全運転の意識と責任感は必須条件となります。
週3日の朝夕に送迎ドライバーとして働く65歳の男性は「定年後も車の運転で社会貢献できる喜びがある。適度な時間でリハビリがてら続けている」と満足しています。
無資格でもできる!見守り中心の仕事
「介護に興味はあるけど資格も経験もない」という方でも、見守りなどの補助的業務であれば始めやすい場合があります。
例えばグループホームなどでの夜間見守りスタッフは、夜間の巡回や緊急時のコール対応が中心です。介護度が比較的低い施設であれば、未経験者でも挑戦できるケースがあります。
また介護助手や配膳スタッフ、清掃スタッフなど、直接的な身体介助を行わない業務もあり、「まずは介護の現場を知りたい」という方の入口となります。
無資格で始められる仕事は収入面では控えめですが、働きながら資格取得を目指せる職場も多く、将来のキャリアアップの足がかりになり得ます。
グループホームで週末の夜勤見守りスタッフとして働く55歳の男性は「身体介護はほとんどなく、見回りと緊急時の対応が主な仕事。最初は無資格でも、今は働きながら初任者研修を受講中」と話しています。
リアルな体験談から学ぶ副業介護のいいとこ悪いとこ

実際に副業で介護に携わっている人たちは、どんな体験をしているのでしょうか。サラリーマン、主婦、シニアの3つのケースから、リアルな声を紹介します。
「週1回の夜勤で月5万円アップ」〜40代サラリーマンの場合〜
東京都内の企業に勤める松本さん(仮名・45歳)は、住宅ローンの返済を少しでも早く終わらせたいという思いから、2年前に介護職員初任者研修を取得。現在は月に2〜3回、特別養護老人ホームの夜勤バイトに入っています。
「平日は会社員として働き、月2回ほど土曜の夜に夜勤に入るだけで、月に5万円前後の副収入になります。1回の夜勤で17,000円ほどなので、効率よく稼げると思いますね」
良かった点としては、「短時間勤務で効率よく稼げる」「本業とは全く違う世界を知れて視野が広がった」という点を挙げます。一方で、「夜勤明けの疲労感は思った以上」「家族との時間が減る葛藤がある」といった課題も。
「副業として介護を選ぶなら、自分の体力と相談して無理のない頻度から始めることをおすすめします。最初から欲張りすぎると、本業に支障が出かねません」と松本さんはアドバイスします。
「子育て中でも短時間勤務が可能」〜30代主婦の場合〜
2児の母である佐藤さん(仮名・35歳)は、子どもが小学校に上がったのを機に、空いた時間を活用するため訪問介護の仕事を始めました。
「子どもが学校に行っている間の数時間だけ、近所の高齢者宅を訪問しています。週3回、1回2時間程度の訪問で、月に5万円ほどの収入になります。時給は1,500円程度なので、パート感覚ではかなり良いと思います」
佐藤さんが訪問介護を選んだ理由は、「時間の融通が利くこと」。登録ヘルパーとして事業所に登録し、自分の都合の良い日時のみ訪問を受け持つスタイルなので、子どもの学校行事や急な体調不良にも対応できるそうです。
「主婦の経験が活きるのも嬉しいポイントです。掃除や料理など、普段家でやっていることがそのまま仕事になりますから」と佐藤さん。ただし、「移動時間が給与に反映されない」「天候に左右される」といった課題も感じているとのこと。
「子育て中でも無理なく働ける環境があることを知ってほしいです。特に登録ヘルパーは自分のペースで仕事を選べるので、主婦の副業として最適だと思います」と話しています。
「定年後の生きがいになった」〜60代男性の場合〜
62歳で会社を定年退職した田中さん(仮名・65歳)は、再雇用の道もあったものの「残りの人生は人の役に立つ仕事がしたい」と考え、介護の道を選びました。
「最初は週3日、デイサービスの送迎ドライバーとして勤務を始めました。朝8〜10時と夕方3〜5時の短時間勤務です。運転が好きだったので苦にならないし、利用者さんとの会話も楽しいですね」
田中さんにとって、この仕事は収入面だけでなく「社会とのつながりを保つ」「誰かの役に立つ実感を得る」という精神的な充足感ももたらしているそうです。
「年金だけではやはり生活が厳しいので、月に7〜8万円の収入は大きいです。でもそれ以上に、朝起きる目的ができたことや、利用者さんに『また明日ね』と言ってもらえる喜びが大きいですね」
ただ、「若い頃より体力が落ちている」「天候が悪い日の運転は神経を使う」といった課題も感じているとのこと。それでも「定年後の第二の人生として介護の仕事を選んで良かった」と田中さんは笑顔で話しています。
副業介護を始める前に確認すべき5つのポイント

副業として介護に携わる前に押さえておくべき重要ポイントを紹介します。準備を整えて、安心してスタートしましょう。
必要な資格は?無資格でもできる仕事はある?
介護の仕事の基本は「介護職員初任者研修」(旧ホームヘルパー2級)。約130時間の講習で取得でき、費用は5〜10万円程度です。訪問介護や身体介助業務ではこの資格が必須となりますが、資格がなくても始められる仕事もあります。
送迎ドライバー(普通免許のみ必要)、介護助手・配膳スタッフ、見守り中心の夜勤スタッフなどは無資格でもチャレンジ可能です。多くの施設では資格取得支援制度も設けているので、まずは補助的な業務から始めて、働きながら資格取得を目指す方法も考えられます。
本業の就業規則はOK?〜副業禁止チェックと対策〜
副業を始める前に本業の就業規則を確認しましょう。就業規則に副業禁止条項があるか、「会社の許可を得れば可能」という但し書きがあるか、副業申請制度があるかを事前にチェックしてください。禁止されている場合、無断で副業を行うと懲戒処分の対象となる可能性もあります。
対応策としては、正式に副業許可申請を出す、副業解禁を人事部に相談する、または住民税の徴収方法を「普通徴収」に変更する方法などがあります。最近は副業を認める企業も増えており、特に介護のような社会貢献性の高い仕事は理解を得やすい傾向があります。
収入と税金の関係〜確定申告は必要?扶養は?〜
副業収入には税金がかかります。副業の年間所得が20万円を超える場合は確定申告が必要になります。本業で年末調整をしていても、副業分は別途申告が必要です。
また、配偶者の扶養に入っている方は年収103万円の壁、社会保険の扶養は130万円の壁があることを意識しましょう。扶養内で働きたい場合は、勤務時間や日数を調整して収入の上限管理を行うことが大切です。
不安な場合は税理士や確定申告の相談会などを利用するとよいでしょう。
体力と時間の管理〜燃え尽き症候群にならないために〜
副業介護では体力と時間の管理が重要です。週1〜2回程度の勤務から始め、本業との連続勤務は避け、特に夜勤後は十分な休息を取りましょう。
家族との時間や趣味の時間も確保し、「絶対休む日」を決めておくことも大切です。ある介護副業経験者は「継続すると疲れが蓄積する。自分の限界を知ることが大切」と言います。
収入は魅力ですが、健康あっての副業。無理なく続けられるペース配分を心がけましょう。
職場での立ち位置〜良好な人間関係を築くコツ〜
週1〜2日程度の勤務では、職場での人間関係づくりに工夫が必要です。謙虚に学ぶ姿勢を持ち、質問を躊躇わず、積極的に挨拶やコミュニケーションを図りましょう。
報告・連絡・相談を徹底し、常勤スタッフへの感謝の気持ちも大切です。「週1日の勤務だと馴染むのに時間がかかる」という声もありますが、「新鮮な視点で職場に風を入れられる」というプラス面も。
「自分は副業だから」と線引きせず、チームの一員として責任感を持って臨みましょう。新しい視点を持つ存在として、職場に良い影響を与えることもできるはずです。
副業介護で新しい一歩を踏み出そう
介護の仕事は、収入面だけでなく「誰かの役に立つ」「感謝される」というやりがいも大きい仕事です。副業として取り組む場合でも、その喜びは十分に味わえます。週末だけ、夜間だけ、自分の空いた時間だけ…あなたのライフスタイルに合わせた働き方が選べるのが、介護業界の大きな魅力です。
もちろん、体力的な負担や資格取得などのハードルはありますが、一方で人手不足の今だからこそ、未経験者や短時間勤務希望者にも門戸が開かれています。まずは自分の適性や体力、本業とのバランスを考慮して、無理のない範囲からスタートしてみてはいかがでしょうか。
「人生100年時代」と言われる今、介護の経験は自分自身や家族の将来にも役立つ知識となります。また副業を通じて新たな人間関係が広がり、社会とのつながりを深める機会にもなるでしょう。今回ご紹介した様々な働き方の中から、あなたにぴったりの副業介護のスタイルが見つかることを願っています。